黒帯の先生や熟練者は、技をものにしているため時に指導が言葉足らずになっているのでは?と空手黒帯で指導もしていた私はブラジリアン柔術でも感じている。できて当たり前になってくるとなかなか難しいことは事実である。そこはもう自分で知識をつけていくしかない。
もうマスターカテゴリー、しかも仕事と家庭とで、20代のようにまとまった時間がとれない白帯のMushimeganeが、限られた時間の中で、最大限の結果をだすために情報収集したので、ブラジリアン柔術をはじめる人たちと自分のために基礎について感じたことをここに綴っていきたい。ここでは、一通り読めば、ブラジリアン柔術についての知識は青帯になることを目標とする。誰かに役立つことを願う。
※長いコンテンツになっているため、目次から必要なところを読むこと推奨!
ブラジリアン柔術(BJJ)の基礎・基本
柔術をはじめて、少しした時にスパーリングをした時に先輩方にボコボコにされた。後から気づくと、自らかかりに行っているようなものだった。柔道経験者などは寝技の基礎があるが、空手経験者である私は間合いを詰めてから崩すまでなんとかわかるがグラウンドに入り、組み合った時にどうしていいのか見当がつかなかった。基本的な考えすらわからなかった。やりながら学ぶということだが、そもそもの考え方がわからないと意味がない。
調べた中での柔術情報より、エッセンスを抽出したい。
柔術のスパーリングについて
打撃はないが、柔道と違い、立ちからの引き込みがある。
試合の流れは、立ちの向き合いから始まる。ついでテイクダウンかもしくは、引き込みでグラウンドへ。そこから抑えや固めの攻防があり、極めや締めのフィニッシュまでもっていく。場所の広さにもよるが道場によっては膝立ちからはじめるところもある。
試合のながれ:
①テイクダウン or 引き込み
②抑え、固め(ポジショニング)
③極め、絞め
ルールについてはこちらに詳しくまとめております。
柔術のスパーリングでの防御の鉄則
- 足を抜かれない
- 相手を自分に密着させない
- 脇を刺されない
- 袖を掴まれない
- 腰を殺されない
- 首を殺されない
意識することで動きは変わるが、ポジションごとの動きや基本的な技の鍛錬が大事。そもそものルール、組み方、マット運動、テクニックの大切さを痛感。
柔道やレスリング経験者の方は、組むことへの基礎が他競技よりもしっかりしているのがわかるが、理屈を改めて知り、習得していこう。防御の鉄則の反対をやれば相手が嫌がるので、
- 足を抜く
- 相手に密着する
- 脇を刺す
- 袖を掴む
- 腰を殺す
- 首を殺す
イメージは、柔道の立ちでの襟袖を押したり引いたりの攻防を、膝立ちやグラウンドのありとあらゆる体勢で行っていくことが大事。特にグラウンドでは足と手の4本が使えるのでいかに相手の手足の自由を防ぐことが大事。
続いて、ブラジリアン柔術の基礎要素についてそれぞれ説明していく。詳細は各記事を見て欲しい。
ブラジリアン柔術の基礎要素
- ブラジリアン柔術の哲学
- 基本動作
- エスケープの基本
- スイープの基本
- パスの基本
- ガードの基本
- テイクダウンの基本
- 抑え込みの基本
- 関節技の基本
- 絞め技の基本
学ぶことはたくさんある!なんとなくやっていたことも、意識することでかわるので、ここに記す。いきなりスパークリングに挑みたい。そして実際に望んだ私だが、練習を重ねるとますます基本を理解と共に、基礎体力と柔術特有の体の使い方をまなび、そして心技体の体得は常に意識したい。
ブラジリアン柔術の哲学
ブラジリアン柔術はグレイシー柔術がルーツである。現在、グレイシー柔術のエリオ派とグレイシーバッハ柔術のカルロス派に大きく分かれていると言われている。ここでは、絶対にインストールしておく、哲学を紹介する。
ブラジリアン柔術のルーツである、グレイシー柔術の現在のトップである
白帯が知っておくべきグレイシー柔術の哲学と本質
ヒーロン・グレイシーによると、柔術の本質は、生き残ること(Survive)
Surviveすることを最優先に、自己防衛をしながら一本をとりにいく。
建設的なスパーをする為には、各ポジションで何をすべきかを知っていなければなりません。もし何をすべきかを知らないからといって身体的な強さだけに頼ってはいけません。グレイシーバッハのカリキュラムは、各主要なポジションの全てのポジション(上下両方のポジション)を体系的に教える様に設計されています。
ブラジリアン柔術を始めた白帯が知るべきグレイシーバッハのポジショナルヒエラルキー
トーナメントで好成績を収めるだけでなく、「Jiu-Jitsu for Everyone!」をスローガンに掲げ、人種・国籍・信条・年齢・性別を越えてあらゆる人々がブラジリアン柔術を学べる環境づくりに注力している。
白帯が知るべきブラジリアン柔術の元となるグレイシーバッハ柔術の哲学
こちらの記事に詳しく書いている。
ブラジリアン柔術を始めた白帯が知るべきグレイシーバッハのポジショナルヒエラルキー
白帯が知るべきブラジリアン柔術の元となるグレイシーバッハ柔術の哲学
基本動作
ブラジリアン柔術はくるくる回ったりすることをイメージする人も多いと思う。エビに代表される柔道やレスリングのマット運動と同様に、基本動作を行なっていく。詳しくはこちらの記事を参照。
エスケープの基本
ブラジリアン柔術はじめたけど、スパーリングになると、先輩達にすぐポジションを取られてしまう。それはガードがあまいということではあるが、ポジションを取られた後にどう対処するかについて
スイープの基本
シザースイープ、ヒップスロー、フラワースイープなどが代表的で、ひっくり返された時のやられた感がすごいやつがスイープ!攻防の中で形勢を逆転するスイープについてどうかしたい!(切実に)
パスの基本
パスガードをするためには、常に相手の腰と肩のラインをいかに操るかを考えるのが大事で、相手の強い大勢をいかに、崩して制すかを意識していくことが大事!
ガードの基本
クローズドガード、トライアングルガード、ハーフガード、ニーシールド、ラバーガード、デラヒーバガード、スパーダーガードなど様々なポジションでの、ガードがある柔術。攻防の中でどのガードをしているのか、またそのガードボジションから攻めにいかに転じるのかのパターンは数え切れないほどある。ここでは、そもそものガードの考え方から、コツについてそれぞれの記事で説明したい。
ブラジリアン柔術を始めた白帯のためオープンガードのコツ備忘録まとめ
ブラジリアン柔術で抑え込まれそうになった時はボールのようにガードせよ
ブラジリアン柔術を始めた白帯のための四肢を使ったガードの備忘録
テイクダウンの基本
立ちの組合いからのテイクダウンをいかにおこなうか、柔術の試合やスパーリングでは立ちの組合いからはじまる。引き込むことも可能である。柔道から来た技や、レスリングから来た技、その他格闘技から来た技など多数ある
ブラジリアン柔術を始めた白帯のためのテイクダウン備忘録まとめ
抑え込みの基本
ブラジリアン柔術では、有利なポジションでコントロールし、そこからサブミッションに持っていくため、相手をコントロールする抑え込みは非常に重要になる。スパーリングの時に、いきなり、抑え込め!と言われてもどうやっていいいのか、そもそもわからない、あまり教えてもらっていないぞ、なんとなくやってしまっているという方向けの抑え込みについてはこちらの記事を。
関節技の基本
coming soon…
絞め技の基本
coming soon…
テクニックとして何を学ぶべきか、白帯の中でもはじめたての読者が見えていると思うので、まずはブラジリアン柔術の体系の最低限の網羅を紹介する。
ブラジリアン柔術の技の全体像(初心者がまずやる)
道場での稽古、スパーリングをある程度してきて漠然と柔術の全体像が浮かんできた時期に、この動画を知った。とてもしっくりきた。6分くらいでまとまっているのでわかりやすい。感謝。白帯の中でも、1~3ストライプまで向けの技術らしいがこれだけでもおなかいっぱいになりそうだけど、基礎技術をひとつひとつ習得していこう。
いろんな技がある柔術だが、まずは30個を学んでいくのがいいと実感。
全体を意識しながら、一つひとつの技を習得したい
上からの技
- サイドキープ
- アメリカーナ
- 腕十字
- サイドからの腕十字
- 腕十字からの脱出
下からの技
- クローズドガード
- クローズドからのアームロック(木村)
- ヒップスロー
- 三角絞め
- オモプラッタ
- シザースイープ
- シザースイープからのオモプラッタ
- オープンガード
- 草刈り
- パスを足で防ぐ
パスガード
- クローズドの割り方
- 片足担ぎパス
- トレアナパス(肩落とすやつ)
- クロスニーパス
バックポジションからの技
- バックからのボー&アロー
- バックからの腕十字
- カラードラッグ
- ラッソからのスイープ
スパイダーガードからの技
- ラッソからの三角絞め
- スパイダーからのスイープ
- スパイダーからのスイープ
- スパイダーからのオモプラッタ
その他
- マウントからの腕十字
- マウントからの十字絞め
- ハーフガードからの足抜き
- スパイダー解除して、レッグドラッグ
- ラッソー解除してトレアナ
色帯の人から、上が得意なのか?下が得意なのか?と聞かれることがある。まだそんなレベルに達していないので、まずは基礎を磨くところからやっていこう。
まとめ
この記事を読んでくれた白帯な読者が、ブラジリアン柔術の知識レベルが青帯になることを目指して書いてみたが、どうだろう。
道場でのテクニックや基礎動作練習、スパーリングを通して感じた疑問点や、そもそも当たり前すぎて説明されていない知識・知恵について、座学としてのネットや本での情報を追加し、ブラジリアン柔術やグラップリングのチートシートなるものをここに記した。個人的な解釈が多いのであくまで個人的なものだということは理解して欲しい。
派手な技や動きに目が行きがちな白帯だった私、この情報収集を通じて、自分自身の頭の整理もできた。ブラジリアン柔術の哲学やブラジリアン柔術の仕組み、ブラジリアン柔術の技を知ること、全体像を把握し、体系的に学ぶこと、自分で勉強していくことをおすすめしたい。
誰もがはじめは初心者。白帯の人のヘルプになることを願う。
練習!練習!