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柔道をゼロから勉強したい人のための柔道技一覧まとめ

柔道をはじめたい。柔道を俯瞰して学びたい。そう思う人向けの柔道の技についてのまとめ。

私自身、柔道は高校の時の体育の授業で3年間の経験はあるが、あくまで授業だったことと、改めて習っていない技も多いなーと痛感している。柔道の技は名前が難しいし、100本くらいあるからと敬遠していたのも事実であるw

ただ、ブラジリアン柔術をはじめてから、改めて柔道、柔術について学んでいるところがあり、あらためて柔道の技を体系的に学びたいと考えるようになった。あわせて柔道の道場にも通いたいと思いながら、なかなか時間が作れないので、まずは、この記事を通して、勉強していきたい。

同じように柔道に興味がある人、柔道経験のないブラジリアン柔術の人のためになったらうれしい。では、柔道の全体像に迫る。

柔道の技一覧の構成

柔道の技は全部で100本と講道館のホームページには、記載されている。投げ技と固技に大きく区分され、さらに手技・足技・腰技・捨身技・抑え込み技・絞め技・関節技といったカテゴリーでまとめられている。

柔道の投げ技 

柔道の固技

ここでは、それぞれのカテゴリーの技について、調べた情報を記載していく。

柔道の投げ技

畳に相手の背中をつけるように投げる柔道を象徴する技

投技(なげわざ)は柔道の技の分類の一つ。柔道における投げ技のこと。競技では、相手の背中を畳に着けるように投げることを目的とする。また、関節を極めながら投げると反則ではないが投技とはみなされない。嘉納治五郎は柔道創設にあたり「起倒流を学んで投技の妙味を悟って以来, 柔道の技術方面の修行に投技の特に重んべきことを信ずるに至」とし、「乱取りにおいては立勝負に重きをおき、寝勝負は比較的軽く見るを適当とする」とした。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%8A%95%E6%8A%80

wikipediaによると、柔道では、寝技よりも投技を特に重じていることがわかる。

柔道の手技(てわざ)

手技は主に腕や手先の働きによって相手を投げ倒す技。背負い投げを代表とする非常にダイナミックに、芸術的に相手を地面につかせる柔道の代名詞。

手技とは、投げ技の部類で、手の力を有効に使って相手を投げる技です。講道館柔道の技の中には、背負投、体落、肩車、掬投、浮落、隅落、帯落、背負落、山嵐、双手刈、朽木倒、踵返、内股すかし、小内返、一本背負投といった15本の手技があります。 手技は立った姿勢から、体さばきなどで相手を崩し、豪快に投げる技です。背負投は、素早く相手の懐にもぐり込み、小柄な人でも大柄な人を投げることができる技で、少年や体重の軽い階級の試合ではよく見られる技です。

https://www.judo-ch.jp/dictionary/terms/tewaza/
1背負投(せおいなげ)
2一本背負投(いっぽんせおいなげ)
3背負落(せおいおとし)
4体落(たいおとし)
5肩車(かたぐるま)
6掬投(すくいなげ)
7帯落(おびおとし)
8浮落(うきおとし)
9隅落(すみおとし)
10山嵐(やまあらし)
11帯取返(おびとりがえし)
12双手刈(もろてがり)
13朽木倒(くちきたおし)
14踵返(きびすがえし)
15内股すかし(うちまたすかし)
16小内返(こうちがえし)

柔道の手技の解説メモ

全体像は、パーフェクト!柔道の技集が参考になります。

背負い投げ
相手を背中に乗せ、釣り手と引き手を使い体重移動を行うことで、豪快に相手を投げ飛ばします。また、自分の足のばねも重要。

一本背負い
背負い投げとの違いは釣り手から手を離し、引手に腕を挟むこと。背負い投げが、相手の体全体の体重移動によって投げる技であるのに対し、一本背負いは釣り手側に集中させることで投げる。

背負い落とし
背負い落としは背負い投げと体落としを組み合わせた技。手の動きに関しては、背負い投げと同様にして足の動きは体落としの動きを行う。自分の体を使って相手を担ぎ上げ、足を使って投げるため強力な技。

帯落とし
引き手の足を大きく踏み込んで、前帯を持ち、その状態から釣り手を離しわき腹から回しこみ後ろに回る。その後、相手を引き寄せながら踏み込んだ方の足を支点に回すことで相手を投げる技。

朽木倒(くちきだおし)
朽木倒しは引き手を離し、相手の釣り手側の足のふくらはぎ部分を持つのが朽木倒で、ポイントは釣り手で、釣り手で相手の胸部をしっかりと押し、足と上半身のバランスを破壊することが重要。

踵返(きびすがえし)
踵返は朽木倒しとほとんど同じで持つ場所が異なる。踵返は文字通りくるぶしかとかかと周辺を持ち相手を倒す技。

内股すかし
内股すかしはカウンター技。相手が足技である内股を繰り出してきたときに、横にそれるか、受け流し、相手の体重が前に崩れていることを利用して釣り手で相手と同じ方向に力を加えることで転がすように投げる。

小内返
小内返はもともとスピードの速い小内刈りに対するカウンター技のため非常にセンスが必要な技。相手が小内刈りを繰り出してきた際に、素早く重心を後ろにそらし、引き手と釣り手で相手の足と逆方向に円を描くようにすることで回転するように投げる。

肩車
肩車は相手の脇に頭を入れ、一方の手で相手の足をつかみ担ぎあげ、釣り手、引き手どちらか一方の手で地面にたたきつけるように下へおろす力を加える。肩を円の直径として、手で円を描くことによって華麗に相手を投げる。

諸手刈り
奇襲の際に良く使われる技。深く腰を落としレスリングのタックルのように相手の両足を掴み投げこむ。

体落とし
引き手側に足を出し、釣り手を引き手側に、引き手を斜め下に落とすことで投げる。足を支点にして釣り手で相手を浮かせ、引き手で相手を崩すという動作を行っています。これを同時並行的に行うことで相手はいとも簡単に崩れ落ちる。

掬投(すくいなげ)
実践でも良く使われる力技で相手を掬ってなげる技。肩車と違い引き手を相手の内腿あたりから股関節にかけて抱えあげ投げる。

山嵐(やまあらし)
釣り手で引き手側の奥襟をつかみ相手の体重を引き手側に寄せて、体落としのように足をかける。片側のみに体重移動させ、固定させることで強力な技になる

隅落(すみおとし)
別名空気投げ。相手を一度後ろに後退させ、前に出てこようとするときに、相手を引き込み自分も足を出す。一瞬相手の重心をコントロールし、釣り手を引き手方向に動かすだけで相手はくるりと回転する。

浮落(うきおとし)
隅落との違いは主に足を出すか出さないかということ。浮落は相手が足を出すタイミングで自分の体重を斜め下に落とすことで相手を転がす。自分は足を出さずに相手の力がかかっている方向にそのまま引き出す。

柔道の腰技(こしわざ)

腰技は相手を腰にのせ、腰を視点に一気に投げる技。

腰技とは、投げ技の部類で、相手を腰に乗せ、そこを支点として一気に投げる技です。腰技には、相手を腰に乗せるタイミングで、足を使って払い上げる技や片袖を釣り上げて背負い投げる技、足のバネを効かせて腰で跳ね上げる技などがあります。

https://www.judo-ch.jp/dictionary/terms/kosiwaza/
1浮腰(うきごし)
2大腰(おおごし)
3腰車(こしぐるま)
4釣込腰(つりこみごし)
5袖釣込腰(そでつりこみごし)
6払腰(はらいごし)
7釣腰(つりごし)
8跳腰(はねごし)
9移腰(うつりごし)
10後腰(うしろごし)

柔道の腰技の解説メモ

全体像は、パーフェクト!柔道の技集が参考になります。

大腰
自分の釣り手を離し、相手のわき腹から腰に掛けて釣り手で固定し、相手を自分の腰に背負い投げと同じモーションでのせて、回転させる。

浮腰
自然体に組み、袖と脇下を握る姿勢からかけ始め、 脇をとった腕側の足を引くことで、相手の重心を崩し、前のめりになったところで、後ろ帯の辺りに添えた腕を効かせて相手を腰に乗せる。 膝のバネと腰の回転、腕の力を利用して、タイミング良く投げる。

腰車
自然体に組んだあと、釣り手を離して、相手の脇の下から背中に回し、瞬時に、その手で相手の後ろ帯辺りをつかみ、体を反転させながら相手の腰を引き寄せる
自分の腰の位置は、相手よりも低くし、相手を腰に乗せ回転するように一気に投げる。

釣腰(つりごし)
釣り腰は腰車と最終形が似ている技。後帯を持ち、吊り上げて腰にのせ、腰の回転を使って腰車と同じように投げる。

払腰(はらいごし)
釣り手は鎖骨の上辺り、引き手は肘の辺りをしっかりつかむ基本の動作から始める。 引き手を上げながら、足を踏み出し、体を回転させながら相手を引き寄せる。 釣り手と引き手を使って相手重心を前へ崩したところで、相手の足首付近を払う。 相手を前腰に乗せ、一本足の体勢となりますが、腰のひねりを活かし、相手の足と腰を一気に払い上げる。

跳腰(はねごし)
ケンカ四つの組み手のほうがかけやすく、釣り手を釣り上げ、引き手を手前にしっかりと引き出す。体をひねりながら相手の体を密着させるまでは、大腰などの技と同様ですが、跳腰では足に相手を乗せるため、払う足を外側に開き膝を曲げて「く」の字にします。 「く」の字に曲げた足に相手を乗せるようにしながら、真上に跳ね上げ、自分の体を前に傾けながら一気に投げる。跳腰は、内股とよく似ています。

移腰(うつりごし)
移腰は相手が腰技を繰り出してきた際に繰り出すカウンター技。腰技を使ってきた際には、引き手を離し相手の腰に手を回す。そこで一度相手の技を受け止め、相手が体勢を立て直そうとしたところに抱き上げながら腰にのせ投げる。

後腰(うしろごし)
相手が腰にのせようとしてきたときに、後ろに回り相手の腰に抱きつきながら、足の膝裏側に膝をあて、相手が体勢を立て直そうとしたときに後ろになげる。

袖釣込腰(そでつりこみごし)
普通の技と異なり、釣り手と引き手の作用が逆。 つまり、引き手で相手を釣り上げる形になるのです。 相手の釣り手を釣り上げるには、かなりの力が必要なため、力の強い選手にむいている。相手を背中と腰に乗せ、両膝を曲げ、相手の腰を自分に密着させる。引き手をしっかりと効かせ、膝のバネを使って一気に相手を前方へ投げる。

釣込腰(つりこみごし)
袖釣込腰が引き手を上に上げるのに対し、こちらは引き手を巻き込むようにして相手を腰にのせます。ほとんど背負い投げと同じモーションになりますが、背負いが相手を足のばねで投げるのに対し、こちらは手と腰の回転を使って投げます。

抱上(だきあげ)
ボディースラムに似た動き。相手が寝技に持ち込もうと仰向けになった時に使用する技。相手の後腰に自分の下腹部をあてて制し、両手は十字絞の形で上体を引き付けます。腰を中心に全身の力を使って、相手を高く抱き上げ相手の両足外側から手を入れ襟を掴んで持ち上げる。

柔道の足技(あしわざ)

足技は刈る、掛ける、払う、支える、蹴るなどの足先を起点として行う技。相手の重心をいかに崩し、技をかけるかがポイント

足技とは、投げ技の部類で、刈る、掛ける、払う、支える、蹴るなど足先を起点として行なう技です。 相手の動きに合わせて自分の力を加え、前や後ろ、横方向などに重心を崩したところで、相手の足に自分の足を当てて技を掛けます。相手の足を刈るようにして倒す、掛けてさらに崩す、払って投げる、自分の足を支えにして相手を投げる、蹴り上げて一気に投げるなどの要領で技を掛けます。 足技には、内股、大外刈、支釣込足、大内刈、小内刈、出足払などの技があります。

https://www.judo-ch.jp/dictionary/terms/asiwaza/
1出足払(であしはらい)
2膝車(ひざぐるま)
3支釣込足(ささえつりこみあし)
4大外刈(おおそとがり)
5大内刈(おおうちがり)
6小外刈(こそとがり)
7小内刈(こうちがり)
8送足払(おくりあしはらい)
9内股(うちまた)
10小外掛(こそとがけ)
11足車(あしぐるま)
12払釣込足(はらいつりこみあし)
13大車(おおぐるま)
14大外車(おおそとぐるま)
15大外落(おおそとおとし)
16燕返(つばめがえし)
17大外返(おおそとがえし)
18大内返(おおうちがえし)
19跳腰返(はねごしがえし)
20払腰返(はらいごしがえし)
21内股返(うちまたがえし)

柔道の足技の解説メモ

全体像は、パーフェクト!柔道の技集が参考になる。

大外刈り
足技の中の背負い投げといっても過言ではないダイナミックな技です。引き手と釣り手を使い引き手側に相手の体重を移動させ、引き手側の足関節裏側あたりから自分の足で刈り取ります。シンプルかつ相手を確実に倒すことができるため、多様な足技から最後の連携として使用されることが多いです。

大外落とし
大外落としも大外刈りに良く似ていて、刈り取る足を完全に地面につけ、その足を支点に相手の上体と足のバランスを崩します。大外刈りは投げますが、大外落としはストンと後方に相手を落とします。

大外車
大外車は大外刈りと同じようにモーションに入り、相手の両足の後ろを刈り取る技です。刈り取るといっても、実際は相手の後ろに入れた自分の足を支点にして、釣り手と引き手をしっかりと引きつけることで相手を転がす技です。

大内刈り
大外刈りが足の外側から刈り取るのに対し、大内刈りは釣り手側の内腿あたりに足をひっかけ自分側にもってくることで相手を後ろに倒します。体重移動は自分が基本で、自分の体重を相手に掛けることで、相手の体重を強制的に後ろに掛けさせることになります。思い切った大内刈りでは相手もろとも自分も倒れることが多いです。

内股
大内刈りが内腿から後ろに倒すのに対し、内股は自分の足で相手の内腿を跳ね上げ投げ上げる大技です。釣り手・引き手両方を斜め上に上げることで相手の体重を上に崩します。その浮足立った相手の足を跳ね上げることで大きく相手が浮いて飛びます。大技だけに色々なバリエーションがあるのも特徴です。

出足払い
出足払いは相手を一度追い込み、不用意に相手が前に出てきた瞬間の足を狙います。足が地面につく寸前に足の横を自分の足で掬うことで相手は簡単に転びます。この技は奇襲的かつセンスの光る技で、数多くの実戦経験がものを言います。

送り足払い
送り足払いは出足払いとは対称的に相手の行動に合わせて技をかけます。良く見る掛け方としては、相手と自分がすり足状態で激しい動きになっているとき、相手の横移動に合わせて同じ方向に足の外側から足を払います。特に土踏まずの横を払うと効果的です。

小外刈り
小外刈りは引き手と同じ足を相手の釣り手側のひざ裏から刈り取る技です。大外刈りの足が逆バージョンです。大外刈りはモーションが大きいのに対し、小外刈りは同じ位置の足を刈ることから非常にモーションが早いのが特徴です。亜種に小外掛けという技もあります。

小外掛
小外掛は小外刈とモーションは同じですが、足を掛ける位置の違いにより刈り取るというよりも掬い上げて倒すといった表現が適切です。そのため、足を掛ける位置は小外刈よりも深いことが特徴です。

小内刈り
小内刈りは自分の釣り手側の足で、相手の釣り手側の足を刈ります。釣り手の腕を相手に押し付け斜めに押しながら、引き手を斜め下に落としながら技を掛けると効果的です。ただし、トリッキーな技のためその他にも色々なバリエーションがあり選手独自の小内刈りを楽しめます。

支釣込足
足の出し方の最初のステップはほとんど大外刈りと変わりません。ただし、その後足を掛けるのは、相手の引き手側の足です。掛けるといっても添えるという言い方が適切で、この足を支点に相手を回して倒します。最初の踏込が大外刈りとほとんど同じなので、大外刈り前の連携技として使用することも多いです。

膝車
支え釣り込み足が相手の足首に足を添えるのに対し、膝車は膝に足を添えます。あまり区別せずに使うのがほとんどです。

払釣込腰
支え釣り込み足と体の開き方が似た技です。相手を一度後方へ上体より足が後方へ行くように追い込みます。この時に上体を出来るだけ固定する組手を行うことがポイントです。そこに逆らって相手が足を踏み込んできたときに自分の引手側の足で外側から強く払い体も引手側に開きます。そうすると、相手の上体と足のバランスが崩れ強く飛びます。

大車
払腰のモーションで相手に足を掛け、上体を半身だけひねりその力を使って相手の足の外側に自分の足をあてそこを支点に勢いよく相手を回します。足を掛ける位置は相手の太ももあたりが多いです。

足車
足車は大車とほとんど同じで足を掛ける位置が異なるだけです。足を掛ける位置は相手のふくらはぎあたりに足を掛け勢いよく回します。

燕返
燕返しは足払い系統全般の技に対するカウンター技です。払いに来た足の外側から相手が払った方向に足払いを繰り出します。上手く決まれば非常に有効な技ですが、相手の出方を見ないといけないためセンスの光高難度な技です。

大外返
大外返しは中途半端な大外刈り系統の技を掛けてきた相手に対する有効なカウンター技です。技の行い方は簡単で、相手の大外刈りを耐え、逆に踏み込んで大外刈りを決めに行きます。相手の上体のバランスが崩れている場合が多いので非常に有効です。

大内返
大内返は大内刈りに対するカウンター技で、不十分な大内刈りを掛けてきた相手に対して非常に有効です、特に上体の間が空いているときがチャンスです。こちらの上体のバランスが崩れていない状態から大内刈りを繰り出した足の裏側から足を払うと相手は崩れます。

跳腰返
跳腰を行われた際、相手との距離をあけ、お腹を出して耐えます。そうすると相手は足一本の上体で立っていることになるので、その一本の足を狙います。一番近い方の足を使って、すね側面に足の裏を当て外から内に払います。

払腰返
跳腰返と同様に、払腰の入りが不十分なときに使用します。相手との距離をあけ、一本の支えとなっている足を狙います。足側面に自分のふくらはぎをあて刈り取るようにかけると効果的なカウンター技となります。

内股返
内股すかしと同様に相手の内股を耐えるか、回避したあと片方の支えとなっている足を狙うカウンター技です。このカウンターも、ふくらはぎ側面を刈り取ることを意識すると簡単に決まる可能性が高いです。

柔道の捨身(捨て身)技

捨身技は、自分の体を文字通り捨てて掛ける技。自分の体を倒しながら相手を巻き込んでいく。

捨身技とは、投げ技の部類に入る技で、自分の体を倒しながら相手を巻き込んで倒す技です。捨身技には、真捨身技と横捨身技があります。 真捨身技は、自分の体を真後ろに捨てながら相手を頭越しに投げる技で、講道館柔道には巴投、隅返、裏投など5種類の技があります。 横捨身技は、自分の体を横に捨てる勢いを利用して投げる技で、横掛、横車、谷落など15種類の技があります。横捨身技の河津掛と蟹挟は、危険が伴うため禁止技とされています。

https://www.judo-ch.jp/dictionary/terms/sutemi/

真捨身技(ますてみわざ)

自分の体の真後ろに捨てながら相手を頭越しに投げる技。捨てるという表現を使うのがわかりやすい。

1巴投(ともえなげ)
2隅返(すみがえし)
3引込返(ひきこみがえし)
4俵返(たわらがえし)
5裏投(うらなげ)

横捨身技(よこすてみわざ)

自分の体を横に捨てる勢いを利用して投げる技のこと。

1横落(よこおとし)
2谷落(たにおとし)
3跳巻込(はねまきこみ)
4外巻込(そとまきこみ)
5内巻込(うちまきこみ)
6浮技(うきわざ)
7横分(よこわかれ)
8横車(よこぐるま)
9横掛(よこがけ)
10抱分(だきわかれ)
11大外巻込(おおそとまきこみ)
12内股巻込(うちまたまきこみ)
13払巻込(はらいまきこみ)
14小内巻込(こうちまきこみ)
15蟹挟(かにばさみ)
16河津掛(かわづがけ)*禁止技

柔道の捨身技の解説メモ

全体像は、パーフェクト!柔道の技集が参考になる。

巴投げ
巴投げは決まると非常に華麗な技かつ、色々な動きの中で繰り出すことのできる実戦向きの技です。相手が横に動いたタイミングで、膝を曲げ相手の太ももあたりに足をかけます。そのまま後転を繰り出す要領で後ろに倒れるようにし、相手を蹴りあげることで相手を投げます。

引込返
巴投げに腕の力をより伝えるモーションを追加した技です。非常に入り方は似ており、違いは相手を引き込むために後帯をとるかどうかです。後帯をとることで、相手の体勢は前のめりになり、コントロールしやすくなります。

隅返
こちらの技も巴投げに似ています。足の使い方が少し異なっており、隅返は相手の股間部分に足を入れ蹴り上げる技です。外国人選手に得意な選手が多くいる印象です。上半身のバランスが崩れていたら強引に潜り込み使える技です。

俵返
諸手刈の返し技です。相手が諸手刈を仕掛けてきた際に、わき腹からお腹にかけて腕でロックし自分が後ろ向きに倒れながら頭越しに投げます。足を全く使わない点が特徴的です。

裏投
正式な裏投げは相手が奥襟をとりに行こうとモーションが大きくなったときに、その隙をつき背後をとって自分の背後に投げる技です。ただし、実戦では正面から相手の懐に入り抱きかかえるようにして後ろになげる裏投げが多用されています。

横落
横落は相手を一旦後ろに追い込んだあと、前に出てくる瞬間を狙います。この際に斜め後ろに崩すように追い込むことがポイントです。その後足が前に出てきたときに引き手方向の足をスライディングするように払います。この際に自分の体重を掛けるために下に落ちるため捨て身技となっています。

谷落
横落と良く似た技ですが、横落が正面から横に落とすのに対して、谷落は横から仕掛けて後ろに落とします。その際には相手の釣り手をしっかりと引き手でロックすることが重要です。

浮技
浮技は相手が前に出てくる際の足に対して使う捨身技です。一度後ろに追い込んで崩しにかかり相手が慌てて前にでてきたときに、引き手の肘を畳と平行にして相手の体重を斜め前に崩します、それと同時に相手釣り手側の足横に踏み込み、引き手側に倒れることで相手は円を描きながら回転します。

横分
浮技が自分から踏み込むのに対し、横分は相手の攻撃を誘いそのあと自分の釣り手側の足を相手の釣り手側の足横に滑り込ませます。自分が倒れている最中に釣り手を相手の胸部に押し当てて、引き手側にずらすと浮技と同じように相手は倒れます。

横車
背負う動作を相手が行ったときに仕掛ける返し技の捨身技です。相手から斜め後ろに崩され引き寄せられ、背負う動作に入った時、まず腰に抱きつきます。そうして相手が防御のために前傾姿勢をとった際に、体の前に回り込み釣り手側の足を相手の足の間に入れ、もう一方の足で引き手側の足を挟み込みます。そうすると、自分の回転と合わせて相手が横に転がるようにして倒れます。

抱分
高い姿勢のまま相手が背負投を仕掛けてきたときに仕掛けることのできる返し技の捨身技です。釣り手・引き手いずれかで相手のわき腹の襟を掴み、もう一方の手を奥襟から前襟にかけて巻きつけます。その後、斜め後ろに倒れるようにして相手を投げます。ポイントは相手が踏ん張れないように足を自分の膝でコントロールすることです。

横掛
横分と同じように、一旦相手を追い込んで攻撃を待ち繰り出す捨て身技です。横分との違いは自分の引き手側の足裏を相手のかかとにひっかけ、釣り手は上にあげます。そうすることで相手は体勢を崩し、相手は真下に落ちます。

跳巻込
跳腰の巻き込み技です。跳腰を仕掛ける際に腰の回転が十分でない場合に釣り手を相手の首に巻きつけて自分の体とともに巻き取ります。

外巻込
引き手で相手の肘あたりをとり、釣り手で相手の釣り手を巻き込んで投げる技です。自分の引き手と釣り手によって相手の釣り手を固定してそこに自分の体重をかけるように巻き込むことで投げます。

内巻込
相手を追い込んだ後に相手が足を出すモーションにでたときに仕掛ける巻き込みです。自分の引き手側の足を踏み出して背負いのように回転させます。そのときに釣り手を使って相手の引き手を固め自分の体重を使って巻き込みます。

大外巻込
大外刈りを行う時に使用する巻き込み技です。自分の釣り手を使い、相手の肩から鎖骨にかけて固定して大外刈を掛けながら体重を掛けて投げる巻き込み技です。

内股巻込
大外巻込と同じ原理を使用して相手を投げます。内股を使用する際に、自分の釣り手を離し相手の釣り手上部から巻き込み体重を浴びせて投げます。

18. 払巻込
こちらも大外巻込と同じ原理を使用します。払腰に入る際に釣り手を離し相手釣り手上部から巻き込みます。

河津掛(かわづがけ)
禁止技です。釣り手を相手の脇の下から入れて、引き手をしっかりと自分の方に寄せます。その後大内刈りを仕掛けるようにして、自分の体重を掛けて倒します。この技は相手が受け身をとれず後頭部を強打する可能性があるので禁止されています。

蟹挟(かにばさみ)
禁止技です。自分の引き手を離して奥襟を持った状態で相手の横に立ち、引き手を畳の上において軸にし、釣り手側の足を相手前面下腹部にあて、もう一方の足を相手のひざ裏にあてます。そして自分がそのまま仰向けになるように転がることで相手を勢いよく転がします。

柔道の固め技

柔道の固め技は、相手を制圧し、極めるまでの技を指し、抑え込み技、絞め技、関節技に分類されている。ブラジリアン柔術でもおなじみの技も名前を変えて出てくる。抑え込みで相手をコントロールし、良いポジションに移動して、そこからサブミッション(絞め・極め)を行なっていくためにも柔道から学ぶことは多い。

抑え込み技

抑え込み技は、相手を制する技。柔道では抑え込み一本となる。

抑え込みとは、固め技(寝技)のひとつで、相手に被さるなどして逃げられないようにすることです。 抑え込む時間によってポイントが与えられます。講道館ルールでは、相手を20秒以上25秒未満抑え込むと有効となり、25秒以上30秒未満だと技ありとなり、30秒で一本となります。しかし、抑え込まれている人が、上から相手の足を両足で挟んだ場合は「解けた」となり、計測が終了します。場外で抑え込んでもポイントにはなりません。

https://www.judo-ch.jp/dictionary/terms/osaekomi/

袈裟固め、横四方などが代表的であり、様々な格闘技でも活用されている。柔道でははじめに練習する技。ブラジリアン柔術をはじめた人も一連の抑え込みはマスターしたいところ。

1袈裟固(けさがため)
2崩袈裟固(くずれけさがため)
3後袈裟固(うしろけさがため)
4肩固(かたがため)
5上四方固(かみしほうがため)
6崩上四方固(くずれかみしほうがため)
7横四方固(よこしほうがため)
8縦四方固(たてしほうがため)
9浮固(うきがため)
10裏固(うらがため)

柔道の抑え込み技の解説メモ

全体像は、パーフェクト!柔道の技集が参考になる。

袈裟固(けさがため)
袈裟固は相手の首後ろに自分の腕を回し、自分の上半身を相手の胸部にかけて抑え込む技。お坊さん袈裟のようにかけるから、袈裟固め。基本的かつ強力な技で、相手は、首と胴体を固められたことから立ち上がることができなくなる。

崩袈裟固(くずれけさがため)
崩れ袈裟固は、袈裟固の体勢で相手の脇に手を差し入れて肩固のようにすることで相手の動きを強く封じる。

横四方固(よこしほう)
サイドマウント。横四方固めは相手のお腹に頭をつけ、首に手を回し、もう一方の手で足を押さえつける。強度としてはいまいちらしい。他の抑え込み技に移動した方が良い。

上四方固(かみしほう)
上四方固は相手の頭に自分の胸部を乗せロックし、手で相手の帯を掴む。この体勢は頭をしっかりと固定できるため強度が高く安定性がある。

崩上四方固(くずれかみしほう)
崩れ上四方固は上四方固をアレンジした固技全般を崩上四方固という。動画では、襷で相手を抑えている。

縦四方固(たてしほう)
マウント。縦四方固は相手のお腹の上に馬乗りの状態になって抑え込む技。

肩固(かたがため)
袈裟固の胸部を押さえずに抑え込む方法。相手の右腕を相手の顔に覆い被せるようにしながら、相手の頭を抑え付け、相手の首の下で両腕を握手するように組み、自分の首筋を利用して相手の右腕を抜かれないように抑え、相手の肩をロック。

浮固(うきがため)
ブラジリアン柔術のニーオンザベリーのことを示すこともあるようだ。コムロックさんの動画では十字からの移行技として説明されている。

柔道の絞め技

絞め技は相手がギブアップをするか、気を失うかのどちらかによって一本勝ちとなる強力な固技。腕で絞めるだけでなく、道着の襟や袖を活用した柔道の絞め技が多くある。

1並十字絞(なみじゅうじじめ)
2逆十字絞(ぎゃくじゅうじじめ)
3片十字絞(かたじゅうじじめ)
4裸絞(はだかじめ)
5送襟絞(おくりえりじめ)
6片羽絞(かたはじめ)
7片手絞(かたてじめ)
8両手絞(りょうてじめ)
9袖車絞(そでぐるまじめ)
10突込絞(つっこみじめ)
11三角絞(さんかくじめ)
12胴絞(どうじめ)*禁止技

柔道の絞め技の解説メモ

全体像は、パーフェクト!柔道の技集が参考になる。

並十字絞
道着の襟を手をクロスさせながら絞める技。並十字絞は襟を用いて手の平を下にしてクロスさせ絞める。

逆十字絞
逆十字絞は並十字絞の逆で手の平を上にして絞める。並十字絞よりも手が首に当たるので強い効果を期待できる絞め方。

片十字絞
片十字絞は並十字絞と逆十字絞の両方で絞める技。

裸絞
チョーク。裸絞は道着の襟を使わずに首に一方の腕を巻きつけ、巻きつけた方の腕とは逆の手を握手するように結び絞めます

送襟絞
相手の後方か横から相手前面の襟をつかんで絞める絞技。自分の体を密着させることによって、より強く首への力を伝えることができる。

片羽絞
相手後方から絞める絞技。一方の手は相手の脇下から奥襟にかけて回し、もう一方の手は相手の奥襟から逆方向の前襟を掴む。首全体を大きな力で、かつ身動きがとり辛い状態で絞められるので非常に強力な絞め方。

袖車絞
相手後方から奥襟から逆サイドの前襟あたりまで手を回し、自分も逆サイドの袖を握って離れないようする。

8. 片手絞
相手が仰向けになっており、自分が相手の後ろに回り込むことができた時に使用する絞技。足も有効に使えるので、片手による絞技でも強力なものとなります。決め方は非常にシンプルで、体を密着させ奥襟から逆サイドの前襟掴み絞め上げます。このとき相手の体を足と手を使って固定すると効果的です。

9. 両手絞
相手が膝や足をついた状態で自分が仰向けのときに使用できる絞め方です。この体勢のときに両手で奥襟をつかみ首を圧迫するように前に引きます。また、足が比較的自由な場合が多いので、相手の胴体に巻きつけたりして相手が動けないようにするとより効果的です。

10. 突込絞
相手の体勢が仰向け、自分がマウントポジションをとっている場合に使用できる絞技です。両手で前襟を掴み、片方は気道を塞ぐようにクロスさせ、もう片方は引きます。非常に簡単な絞技です。

11. 三角絞
自分が仰向け、相手が中腰状態のときに仕掛けることのできる絞技です。相手の片一方の腕をとり、引き込み、両足で相手の首と肩を固定するように絞め上げます。この絞技は首だけを絞めると反則となります。

12. 胴絞
クローズドガード。禁止技。胴絞は足を使った絞め技。両足で相手の胴部分を絞め上げる技です。足の力によって絞め上げるため非常に強力だが、内臓に危害が及ぶ可能性が非常に高いため禁止技となっている。

関節技(10本)

サブミッション。柔道の関節技は主に肘関節に対するものがおおい。

1腕緘(うでがらみ)
2腕挫十字固(うでひしぎじゅうじがため)
3腕挫腕固(うでひしぎうでがため)
4腕挫膝固(うでひしぎひざがため)
5腕挫腋固(うでひしぎわきがため)
6腕挫腹固(うてひしぎはらがため)
7腕挫脚固(うでひしぎあしがため)
8腕挫手固(うでひしぎてがため)
9腕挫三角固(うてひしぎさんかくがため)
10足緘(あしがらみ)*禁止技

柔道の関節技・極技の解説メモ

全体像は、パーフェクト!柔道の技集が参考になる。

腕緘(うでがらみ)
木村ロック。横四方固めをしている際に良く使われる関節技。一方の手で空いての手の甲あたりをつかみ、逆の腕で自分の手の甲を掴む。こうすることで、相手の腕全体をピンと伸ばすことができ、相手を掴んでいる手を腕が曲がる方向と逆方向にずらすことで決まります。

腕挫十字固(うでひしぎじゅうじがため)
腕肘戯十字固は相手の胴体を足で抑え込み、その足の間に手のひらを上に向けて挟み込み。この体勢から自分が後ろに倒れることで肘関節が逆に動き、関節技が決まる。

腕挫腕固(うでひしぎうでがため)
腕を腕で固める。相手が仰向け状態で、自分がマウントをとっているときに使用できる関節技。不用意に相手が伸ばしてきた腕をとり、相手の手の平が自分の顔の前に来るように固定し、自分の方へ腕を上に上げながら引くことで関節技が決まる。

腕挫膝固(うでひしぎひざがため)
腕を膝で固める。相手が仰向けの状態で自分の足が自由になっているときに使いやすい関節技。相手が不用意に伸ばしてきた腕を足で絡みとり、自分の手を使って相手の腕を引き寄せ、膝を使って関節を決めに行きますが、非常に難度の高い技です。

腕挫腋固(うでひしぎわきがため)
腕を脇で固める。うつ伏せ状態の相手に対して有効な関節技。不用意に手を伸ばしてきたときに使用し、自分の脇であいての腕を固定。体重を相手にのせ肩周辺を固定。

腕挫腹固(うでひしぎわきがため)
腕を腹で固める。横並びに位置し、相手に近い方の膝を畳に付け、もう片方の膝を立ててしゃがんだ姿勢で、相手に近い方の腕で相手の反対側の襟を握り、もう片方の手で相手の腕をとって立てた足の上に持ってきて自分のお腹に付け、相手の腕に自分のお腹を押しあてるようにして、肘関節をきめる。

腕挫脚固(うでひしぎあしがため)
脇固と同様に相手がうつぶせ状態になっているときに有効な関節技。肩の固め方は、相手の体に自分の体重を預け両足で腕をからみとります。そうして腕を伸ばし四の字に足を組むことで関節をかけます。

腕挫手固(うでがらみてがため)
袈裟固や横四方固からの連携技として使用されます。どちらの場合も抱え込んだ腕を伸ばし肘関節下に足を置きます。足を支点にして、手の平を上向きにして自分の手で下におして決める。

腕挫三角固(うでひしぎさんかくがため)
三角絞の体勢から、相手の手の平を上に向けて伸ばし、前に引き出すようにして肘関節を逆方向にまげる関節技。ブリッジ体制をとることでおなかを使って傾斜を作ることで決まりやすくなる。相手が無理をして立ち上がったりすると簡単に決まる。

足緘(あしがらみ)
禁止技。うつ伏せになっている相手の両足の間に、自分の両足を入れて、相手の片足を挟むように回し込む。このとき、捉えた相手の足を腕で抱くようにしてしっかりと体に密着させる。自分の両足は、相手の片足にしっかりと絡ませ、ねじるように回しながら、さらに足先を相手の腰の下に差し込み、強くねじる。

まとめ

柔道の技を知ろうということで、講道館のホームページにあった投げ技と固め技について調べた。調べながら、柔道とは何か、いかに相手を崩して投げるのか、固めるのかについて考えた。

柔道の投げ技 

柔道の固め技

投げたり、刈ったり、落としたり、巻き込んだり、かえしたり、倒したり、すかしたり、払ったり、固めたり、からめたり、といろいろな漢字がついた技が多くて混乱をしたが、調べているうちになれてきて、柔道技の名前は、技の内容、エッセンスがしっかりと表していると感じた。

実際に技を出すまでには鍛錬が必要になってくるし、先生も必要だと思うが、改めて、まずは全体像についての理解ができている方が良いと思った。

参考・参照

とても参考にしたページ。柔道チャンネルは細かい技の説明もあるので細かい情報はそちらも参照してほしい。あと、youtubeで技を調べると出てくるので参考にするのもあり。

講道館ホームページ
柔道チャンネル
柔道の技一覧96種類(投げ技・固め技)基本・簡単・珍しい・難易度の高い技